この季節限定で、十ノ原にも花が咲く。写真をやる俺にとっては、いい被写体となる。花に集まる昆虫を見ているのも全く飽きない。
 普段、人間社会の動きばかり追っている者には、こう言う時間は必要だ。

 1.丘虎の尾 ー 菅平に来るまで見たこともなかった花がこれである。高山植物なのかどうかはわからない。日蔭を好むようだ。南側の木を切り倒し、日向にしたら、まったく見えなくなった。下界に持ってきたが、暑すぎて、育たなかった。
P7227225

 2.山オダマキ ー 黄色い可憐な花を咲かせる。道ばたによく生える。下向きなのは、虫を呼び寄せるためであろう。これも、下界では育たない。
P7227227

 3.ホタルブクロ ー これも菅平に来るまで見たこともなかった。下界に持ってくると育たない。が、最近気がついた。ウチの近くの家の庭先にこれが咲いている。絶対暑いのがダメと言うこともなさそうだ。昔は、この花に、蛍を入れて遊んだらしい。
P7227245

 ここまでの3つが俺的には庭の草花トップ3である。

 4.不気味なのがこれだ。マムシ草の花である。ヘビが鎌首をもたげるようなその形からそういう名前が付いたようだ。ツリガネソウの一種だと思う。結構あちこちで花を咲かせる。真っ赤な粒の集合種を着ける。その色がまた、ちょいとグロい。が、根は確か薬になるはずだ。
P6106773

 秋にはこの赤が目立つ。
PA077511

 5.ウルイ ー 春の山菜なのだが、花を咲かせると、結構可愛い。
P7227231

 6.エンレイソウ ー 茶花だということを聞いたので、やはり下界に持ち帰ったが、暑さに勝てなかった。毎年同じ場所にしか生えない。
P7016827

7.キツリフネ ー 日陰にぽつんと咲いている分、黄色が目立つ野草。が、人の注意はあまり引かない。俳句ネタにするなら、いいかもしれない。
P7227250

 8.ハンゴンソウ ー どこにでも生えている雑草の部類だが、満月の夜が似合いそうな花だ。
PA077528

 9.姥百合の実 ー 枯れて実が割れると羽根の形をしたタネが沢山出てくる。フッと息を吹きかけると、それがぱーっと飛び出し、宙に舞う。外殻はクリスマスリースの飾りになる。それが、1個300円位で売ってたりもする。百合根が11月頃に採れるが、それほど大きなものではないので、食卓に載るまでとは行かない。
P9017454

 10.アヤメ ー タイミングが良ければ、この花が庭に咲いているところを見ることが出来る。ゴージャスさでは一番。実際の見た目はもう少し紫色だ。オリンパスブルーなのかな。オリンパスについて疑念を持たせる一枚となった。
P7016788

 11.紅花一薬草 ー 名前のごとく、薬草らしい。傷、虫刺されによいという。写真はまだ蕾で一本だが、群生する。これも日蔭が好きな草だ。周囲の木を切って、日当たりを良くしたら、まったく咲かなくなった。
P6106767

 12.ノコギリソウ ー これは下界でもおなじみの野草で、道路際を好んで沢山咲いている。ハート型を見つけるのが楽しい。
P7016810

 13.アザミ ー これもノコギリソウ同様に、道端によく咲く。ありきたりの野草だが、カメラ写りはいい。常に蜂がやってきている。
P7147077

 こうして見てきて気がついたのだが、カラッとした日当たりのいい場所より、日陰のジメッとした場所によく花は咲くようだ。

 こういう草花を愛でることの出来る時間(というか草花らに?)にもっと感謝すべきだろう。と、思う今日、この頃である。ちょいと、悟ってきた感がある。。。