夏の甲子園が中止になった。ここまでのインターハイの中止決定の流れを見れば順当である。なんとかしてやりたいという謎の勢力もいたが、コロナには勝てなかった模様だ。まぁ仕方ない。プロ野球は6月に開幕を目指していると言うが、こっちは予選とかない分、可能性は残されていると思う。これが本当に開幕すれば、アフターコロナの機運は一気に高まり、ある程度の日常は戻ってきそうな気配がある。

 何時のことだろう。それは突然始まった。俺はS207に乗って、細い砂利道に入っていった。その先には、良く行く叔父さんの家がある。もう少し行けばたどり着く。が、路傍に沢山のクルマが駐車しており、うまく前に進めない。終いには、完全に行く手を塞ぐクルマがあった。仕方なく、そこにクルマを停めた。
 すると、左手にすこし高くなっている空き地が脇にアリ、一台の車が停まっていた。乗っている誰かが、おっさんなのだが、ちょいと偉そうに、「そのクルマいいね。高かっただろう?」的なコトを言って話しかけてきた。うんまぁ、700万くらいしたかなぁ、みたいなことを俺も返事した。
 
 近寄ってみると、おなじスバル車でインプSTI、黒羽根つきレース仕様っぽい、年式で言うと2000年頃の丸目君ホワイトだ。シャキッとした腰の据わったSTIで走りそうな見た目だ。誰かしらんおっさんが四人乗っていた。
 で、良く見ると、運転席にいたのがファイターズの中田翔だった。およ!と驚くわけだ。俺的には。運転すんのか?てな感じで。中田はいつの間にかクルマから出てきて、俺の横に立った。何か言った。デカいなというのが俺の第一声。すると彼は、「メンバー全部入れ替えますから」的なコトを言った。ファイターズのスタメンの話だとは思った。全部入れ替えるほどメンバーいるのかとは突っ込まなかった。これからどこへ行くのか訊くと、空港だと言った。帰るのか、じゃぁ羽田かぁ的なリアクションを俺がするのを待つでもなく、クルマはとっとと走って行ってしまった。一緒にいたおっさんらは誰だったのだろう。
 
 いつの間にか近所のおばちゃん風の女が何人か現れていて、道際にたむろしていたその中の一人が、なんでかしらんが、俺のS207を運転して、空いたスペースに駐車し直していた。なんでだ?でも、操作は手慣れた風だ。ただの親切おばチャンなのかな?
 この調子では、俺は、叔父さんの家に歩いて向かうことになりそうだ。もう100mかそこらの距離なのだ。が、待てよ、知らないおばチャンが俺のクルマを動かしていたと言うことは、キーはどこにあるんだ? そっちが気になった。
 おばチャンは知らん顔している。中田との知り合いというわけでもないようだ。俺は、尋ねるわけでもなく、そのくせキーがないことが心配で、これじゃぁ家に帰れないじゃないか、家までキーを取りに帰るか?などと訳のわからない思いを巡らしながら、面倒くせーなぁ、でも最後はその手しかないかなどと考え諦めることにした。

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 こう見るとやっぱり格好いいなぁ。後ろからは煽られないな。ワラ。
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 その思案で夢が突然終わった。はぁ、夢か。だよな。夕方から寝て、夜の8時に目が覚めた。あらあら、今夜は眠れないなと時計を眺めながら、遅めの晩飯を喰う羽目になった。