2022年04月
前立腺癌(ステージ1)第四話ー放射線治療、オワタ。
結論から言おう。まぁ、とにかく痛かった。。。いや、今でも痛いぞ。で、何がって話なんだが。。。コレが想定外だった。
スペーサー注入の二日後。今度は、MRIとCTが待っていた。なんでも、治療用のデータ取りだという。どういう意味だ? わからんが、言われるままにするしかない。
この時の最大の苦痛が、オシッコ我慢だった。
膀胱にオシッコを沢山溜めてくださいと言われたオレは、ペットボトルの水を飲みまくって、MRIにのぞんだ。
本来ただ横になっているだけのMRIが拷問だった。ものの十分もしないうちに、膀胱が破裂するかと言うほどに、尿意マックスに到達する。漏らすかも知れない。
時折、足先が我慢しきれずに、プルプル来る。水を飲み過ぎたことを後悔しても、時既に遅し。
どうしても我慢できなかったら、これを押してくださいと言われ、握るタイプのボタンを渡されていた。
あと20秒我慢して、それでも終わらないようなら、このボタンを握ろうと思っていたオレに、あと二分ですというアナウンスが耳に届く。
最初からもう一度これをやるのは、更に御免被る。その一心で、残りの二分を耐えに耐えた。
終わるなりに、オレはトイレに駆け込んだ。
この後CTなので、オシッコは我慢してくださいと言われたのだが、問答無用であった。ワラ。
オシッコを多少なりとも放出したオレは、大分楽になっていた。が、オシッコが膀胱に足らなすぎてもいかんのだ。よって少し水を補給した。
CTはものの五分で終わった。MRIと何が違うんだ?と思う が、ここでは、へその下と、両大腿部の側面に十字の赤印を着けられた。
放射線治療時の位置決めの目印だと言うが、オレには悪魔の儀式の刻印に思えた。また、風呂に入ると印が消えることがあるので、十字が薄くなったら、自分で刻印を新たに油性ペンで書くようにとの指示を受けた。
ここまでは、オシッコ我慢以外の苦痛はなく、一時の平安を得た。ワラ。
さて、その翌週から、愈々放射線治療が始まった。火、木、月、水、金の都合5回である。
間隔を空けすぎてはいけないのだそうだ。よって全て終わるまでに2週間弱となる。初回を除くと、朝一で予約した。
治療開始前。ドラゴン桜はまだ一分咲き。
治療日のルーティンは以下の通り。これを5回繰り返すだけの、簡単なお仕事である。少なくとも、始める前までは、そう思っていたオレである。知らぬが仏とはこのことだ。
1.朝、家を出る前に下剤を飲む。
2.ウンコを出してから家を出る。
3.病院に着いたら、セルフ浣腸する。
(本来は家を出る前に浣腸なのだが、これは無理だ。途中でお漏らしする。)
4.500mlのペットボトルを持参し、水分を膀胱にしっかり溜める。
5.5分間、メドベッドに横たわる。
6.会計して、帰宅する。
1の朝下剤を飲む。これは無問題。2のウンコ出しも特段の苦ではない。下剤は前日も飲んでいるので、普通に出る。
但し、元々トイレの近いオレ。病院へ着くまでの2時間に、駅のトイレに二度ほどは行く羽目になる。多いときは三度くらい行ったか。治療の回数が進めば進むほど、この傾向は顕著となる。理由は後述する。
3のセルフ浣腸も、ルーティーンであるので、問題ないのだが、三分我慢しても出てくるモノはほぼ浣腸液だけ。始末が悪いのは、そのあと半日くらい、浣腸液だけ、不測のタイミングで屁の様に出てくることだ。何度かパンツを汚した。ザケンナよ。怒。
4の膀胱にしっかり水を溜める。。。これが中々の苦行であった。
浣腸時に、オシッコも出してしまうので、ここから再度水分を補給する。500mlが目安だ。メドベッドの三十分前に、ペットボトルを一本空ける。早すぎても遅すぎても良くない。
5は十字の刻印をベースに照射の位置合わせをし、五分間寝ているだけなのだが、この時まずは、CTで膀胱のオシッコの溜まり具合をチェックする。
基準値(前の週に撮ったCTの時のオシッコ量)に対して、80%以上ないと、一旦ベッドを下りて三十分くらいの待機となる。溜まらなければ溜まるまで、これを繰り返さなければならない。直前の水分摂取の量とタイミングによって大きく左右される。
なので、目標としては、オシッコもれちゃうモードまで我慢しなければならない。暇そうな看護師姐さんとチャットする。気を紛らわしてその隙にオシッコを溜める。
結果から言えば、一発OK回答は最後の5回目の時だけであった。これが中々のストレスであった。
6の会計であるが、初回時に全額を支払った。というか請求がそのようになっていた。20万円弱であった。高額医療負担限度額なんちゃらで、内3万円程度は健康保険で返ってくる目算である。
さて、問題はここからである。
放射線照射はそのときは無痛なのだが、1時間も経つと、身体に異常を感じ始める。
まずは、チンコの先っぽが痛くなる。最初のうちは、むずむずする程度であったのが、回を重ねる毎に、痛みの度合いが増した。言うなれば、尿道炎のような痛みとでも言おうか。ポッポと熱くなる感じがする。
そして、それが尿意に変換するのだが、トイレに駆け込んでもオシッコが勢いよく出る訳でもない。
夜になると、事態は悪化し、オシッコは出ないのに、尿意ばかりが増幅する。で、「う~ん」これでもかと言うほどにいきむのだが、オシッコはチョロチョロしかでない。これがかなりの苦痛なのである。まさしく、重度の排尿障害。
もう一つが、前立腺の痛みだ。ちくんちくんと痛み出す。この痛みが、肛門周辺に伝播する。ウンコは出もしないのに、出るのか?出したい!出るだろ!といった感じになる。でも、いくらいきんでもウンコは出ない。
夜間は、1時間おきにトイレに駆け込む。チンコ痛い。これでもかと目一杯いきんでも、チョロッと小便が出るだけ。水分控えめなので、オシッコは紅茶のような色に変色している。病気なのかな?
こんな調子が1週間以上もつづいた。バドや写真クラブの会合もあったのだが、どちらもキャンセルした。
兎にも角にも、外出できる状況にない。1時間もすると、チンコ先端が発狂してトイレに駆け込まなければならない。が、実際出るのはやはりチョロチョロ。通院時も同様だ。これが放射線治療というモノか。寝てるだけの治療の代償は小さくない。ワラ。
4回目の治療時に、山チャンの診察があったので、チンコが痛いのでなんとかしてくれと言ったら、「ごめんごめん」と言いながら、鎮痛剤を処方してくれた。
が、なんでも、治療後の6時間は薬は飲んではイケないという縛りがあったので(聞き違いかも知れないが治療の効果が薄れるとか言った様な気がする)、この日も薬が効き始める夜までは我慢の子となった。はぁ、しんどいぞ。
治療3回目の頃にはドラゴン桜も満開だ。
最難関?の5回目が終わって、そして三日が経った。少しだけ、日常が戻りつつある。薬のおかげもある。チンコはまだ違和感がある。前立腺もまだなにかが挟まったような軽度の痛みがある。排泄障害は相変わらずだ。
あと、1週間の我慢であろう。多分。。。
次は三ヶ月後。山チャンの診察がある。PSAの数値を確認するのだ。おそらく問題はないだろう。
オレのようなフェイズ1の患者にとって、この放射線治療が必要かどうかは、議論の分かれるところかもしれない。もしかしたら、いらんかったかもしれない。その代わりに3ヵ月に一回、PSAの検査をする。どちらかの選択となる。
PSA10以下の場合、あえて調べない限り、身体的異常を自覚することはないだろう。多分、数値が20くらいになって初めてなんらかの身体的異常を来すにちがいない。
オレのように三年経っても何の症状の変化、進展もないといった場合では、もしかしたら、寿命を全うするまで、前立腺癌が顕在化することはないのかもしれない。隠れ癌で終わる可能性は否定できない。
だとすると、PSAを調べたせいで陥った罠だった、と言えなくもない。
スペーサー注入の二日後。今度は、MRIとCTが待っていた。なんでも、治療用のデータ取りだという。どういう意味だ? わからんが、言われるままにするしかない。
この時の最大の苦痛が、オシッコ我慢だった。
膀胱にオシッコを沢山溜めてくださいと言われたオレは、ペットボトルの水を飲みまくって、MRIにのぞんだ。
本来ただ横になっているだけのMRIが拷問だった。ものの十分もしないうちに、膀胱が破裂するかと言うほどに、尿意マックスに到達する。漏らすかも知れない。
時折、足先が我慢しきれずに、プルプル来る。水を飲み過ぎたことを後悔しても、時既に遅し。
どうしても我慢できなかったら、これを押してくださいと言われ、握るタイプのボタンを渡されていた。
あと20秒我慢して、それでも終わらないようなら、このボタンを握ろうと思っていたオレに、あと二分ですというアナウンスが耳に届く。
最初からもう一度これをやるのは、更に御免被る。その一心で、残りの二分を耐えに耐えた。
終わるなりに、オレはトイレに駆け込んだ。
この後CTなので、オシッコは我慢してくださいと言われたのだが、問答無用であった。ワラ。
オシッコを多少なりとも放出したオレは、大分楽になっていた。が、オシッコが膀胱に足らなすぎてもいかんのだ。よって少し水を補給した。
CTはものの五分で終わった。MRIと何が違うんだ?と思う が、ここでは、へその下と、両大腿部の側面に十字の赤印を着けられた。
放射線治療時の位置決めの目印だと言うが、オレには悪魔の儀式の刻印に思えた。また、風呂に入ると印が消えることがあるので、十字が薄くなったら、自分で刻印を新たに油性ペンで書くようにとの指示を受けた。
ここまでは、オシッコ我慢以外の苦痛はなく、一時の平安を得た。ワラ。
さて、その翌週から、愈々放射線治療が始まった。火、木、月、水、金の都合5回である。
間隔を空けすぎてはいけないのだそうだ。よって全て終わるまでに2週間弱となる。初回を除くと、朝一で予約した。
治療開始前。ドラゴン桜はまだ一分咲き。
治療日のルーティンは以下の通り。これを5回繰り返すだけの、簡単なお仕事である。少なくとも、始める前までは、そう思っていたオレである。知らぬが仏とはこのことだ。
1.朝、家を出る前に下剤を飲む。
2.ウンコを出してから家を出る。
3.病院に着いたら、セルフ浣腸する。
(本来は家を出る前に浣腸なのだが、これは無理だ。途中でお漏らしする。)
4.500mlのペットボトルを持参し、水分を膀胱にしっかり溜める。
5.5分間、メドベッドに横たわる。
6.会計して、帰宅する。
1の朝下剤を飲む。これは無問題。2のウンコ出しも特段の苦ではない。下剤は前日も飲んでいるので、普通に出る。
但し、元々トイレの近いオレ。病院へ着くまでの2時間に、駅のトイレに二度ほどは行く羽目になる。多いときは三度くらい行ったか。治療の回数が進めば進むほど、この傾向は顕著となる。理由は後述する。
3のセルフ浣腸も、ルーティーンであるので、問題ないのだが、三分我慢しても出てくるモノはほぼ浣腸液だけ。始末が悪いのは、そのあと半日くらい、浣腸液だけ、不測のタイミングで屁の様に出てくることだ。何度かパンツを汚した。ザケンナよ。怒。
4の膀胱にしっかり水を溜める。。。これが中々の苦行であった。
浣腸時に、オシッコも出してしまうので、ここから再度水分を補給する。500mlが目安だ。メドベッドの三十分前に、ペットボトルを一本空ける。早すぎても遅すぎても良くない。
5は十字の刻印をベースに照射の位置合わせをし、五分間寝ているだけなのだが、この時まずは、CTで膀胱のオシッコの溜まり具合をチェックする。
基準値(前の週に撮ったCTの時のオシッコ量)に対して、80%以上ないと、一旦ベッドを下りて三十分くらいの待機となる。溜まらなければ溜まるまで、これを繰り返さなければならない。直前の水分摂取の量とタイミングによって大きく左右される。
なので、目標としては、オシッコもれちゃうモードまで我慢しなければならない。暇そうな看護師姐さんとチャットする。気を紛らわしてその隙にオシッコを溜める。
結果から言えば、一発OK回答は最後の5回目の時だけであった。これが中々のストレスであった。
6の会計であるが、初回時に全額を支払った。というか請求がそのようになっていた。20万円弱であった。高額医療負担限度額なんちゃらで、内3万円程度は健康保険で返ってくる目算である。
さて、問題はここからである。
放射線照射はそのときは無痛なのだが、1時間も経つと、身体に異常を感じ始める。
まずは、チンコの先っぽが痛くなる。最初のうちは、むずむずする程度であったのが、回を重ねる毎に、痛みの度合いが増した。言うなれば、尿道炎のような痛みとでも言おうか。ポッポと熱くなる感じがする。
そして、それが尿意に変換するのだが、トイレに駆け込んでもオシッコが勢いよく出る訳でもない。
夜になると、事態は悪化し、オシッコは出ないのに、尿意ばかりが増幅する。で、「う~ん」これでもかと言うほどにいきむのだが、オシッコはチョロチョロしかでない。これがかなりの苦痛なのである。まさしく、重度の排尿障害。
もう一つが、前立腺の痛みだ。ちくんちくんと痛み出す。この痛みが、肛門周辺に伝播する。ウンコは出もしないのに、出るのか?出したい!出るだろ!といった感じになる。でも、いくらいきんでもウンコは出ない。
夜間は、1時間おきにトイレに駆け込む。チンコ痛い。これでもかと目一杯いきんでも、チョロッと小便が出るだけ。水分控えめなので、オシッコは紅茶のような色に変色している。病気なのかな?
こんな調子が1週間以上もつづいた。バドや写真クラブの会合もあったのだが、どちらもキャンセルした。
兎にも角にも、外出できる状況にない。1時間もすると、チンコ先端が発狂してトイレに駆け込まなければならない。が、実際出るのはやはりチョロチョロ。通院時も同様だ。これが放射線治療というモノか。寝てるだけの治療の代償は小さくない。ワラ。
4回目の治療時に、山チャンの診察があったので、チンコが痛いのでなんとかしてくれと言ったら、「ごめんごめん」と言いながら、鎮痛剤を処方してくれた。
が、なんでも、治療後の6時間は薬は飲んではイケないという縛りがあったので(聞き違いかも知れないが治療の効果が薄れるとか言った様な気がする)、この日も薬が効き始める夜までは我慢の子となった。はぁ、しんどいぞ。
治療3回目の頃にはドラゴン桜も満開だ。
最難関?の5回目が終わって、そして三日が経った。少しだけ、日常が戻りつつある。薬のおかげもある。チンコはまだ違和感がある。前立腺もまだなにかが挟まったような軽度の痛みがある。排泄障害は相変わらずだ。
あと、1週間の我慢であろう。多分。。。
次は三ヶ月後。山チャンの診察がある。PSAの数値を確認するのだ。おそらく問題はないだろう。
オレのようなフェイズ1の患者にとって、この放射線治療が必要かどうかは、議論の分かれるところかもしれない。もしかしたら、いらんかったかもしれない。その代わりに3ヵ月に一回、PSAの検査をする。どちらかの選択となる。
PSA10以下の場合、あえて調べない限り、身体的異常を自覚することはないだろう。多分、数値が20くらいになって初めてなんらかの身体的異常を来すにちがいない。
オレのように三年経っても何の症状の変化、進展もないといった場合では、もしかしたら、寿命を全うするまで、前立腺癌が顕在化することはないのかもしれない。隠れ癌で終わる可能性は否定できない。
だとすると、PSAを調べたせいで陥った罠だった、と言えなくもない。