そもそもの始まりは、ディスカバリー4との出会いから始まった。其の前年、それまで15年くらい乗っていたアルファードのトランスミッション系に違和感を感じたときからだ。買い換えを決意した。
最初はランクルに乗ろうと思った。ディーラーで、実車をチェックした結果、没となった。理由は、第三列が跳ね上げ式だったこと。跳ね上げても、荷物があまり積めない。それから、エアサスの昇降が遅いという点も不満だった。最後は、セールス氏。愛想はいいが、何故か自分はジープに乗っていることを自慢。。。
何の気もなしに、ランドローバーのエヴォーグとかいうSUV?の試乗に出かけた。結果は、特に興味なし。スポーツ走行なら、STIに遠く及ばない。SUVというより、乗用車。で、あえなく、ノーサンキュー。ところが、色々こちらの嗜好やら用途をセールス氏と話している内に、「だったら、こっちのほうがいいかもという、クルマが一台あります。見てみますか?」ということで、「もしかしたら、これが日本向け最後の1台かも知れません」と言われつつ、倉庫のようなところへ連れて行かれて見せてもらったのが、ディスカバリー4である。色は赤。ほぼフル装備。
問答無用の即決だった。
納車後しばらくは、山荘への足にしたり、キャンプもどきの東北遠征などして、楽しんだ。が、あるとき、気がついた。後部バンパー中央部に何かある。蓋だ。その中は何か?牽引用のなんとかバーの装着部である。何かを引けるらしい。欧州では、牽引車No.1の賞を取ったという記事をどこかで見た。
どうやら、何かを引っ張るためのクルマらしい。何かを引っ張るとしたら、なにか?どこでどう調べたか忘れたが、トレーラーを牽くのが、欧州流らしい。トレーラーだよ。5m以下のトレーラーなら、牽引免許もいらないという。牽引免許?考えたことも無かった。何かを引っ張るというのは、簡単ではないらしい。だったらどうするか。
牽引免許を取る。今やるべきはこれしかない。ある夏の日だったが、自動車教習所に通い始めた。この年で、運転講習かよ。10回くらい一気に通った。試験は一発で獲った。一番難しいのが、バックでの駐車。コツがいる。自分より若い指導員に、コツを教えてもらい、なんとかクリア。とうとう免許取得。
トレーラーのことを調べ始めたのは、免許取得後だ。小さいの、大きいの、どんな機能があればいいのか、などなど、検討を重ねた。牽引免許不要の小さいヤツでもよかった。が、注文の多い客もいた。アレがナイト駄目、これがあった方がいい。そうこうするうちに、どんどん要求仕様が膨らむ。
もう一つは、アメリカ系かヨーロッパ系かという選択だ。アメリカ系は豪華でフル装備、其の分でかくて重い。ヨーロッパ系は、そこそこ装備は十分で、軽量。牽引車(俺の場合は、ディスカバリー4である)との相性もある。電気系統は牽引車とトレーラーでつなぐ必要がある。8pinだとか11pinだとか、各種機能(ライトだとかバッテリーだとかナビとの接続)との相性だ。あちこちのディーラーを見て回ったが、Hobbyに絞り込んだ。ドイツのメーカーだ。
あとひとつ重要なことは、販売店のサービス態勢。それと近さ。なにかあったときに、九州のどこどこまで来てくださいでは話にならない。後になれば、これが結構大きいことに気づいた。実はHobbyの販売店が自宅から一番近かった。これが一番のラッキーだったかもしれない。
大は小を兼ねる。。。販売店セールス氏の「すぐに大きいのが欲しくなり、乗り換えることになるから。。。」の殺し文句で、当初の想定外の6.7mという、結構でかいヤツに決めることになる。
ただし、装備は十分。4人掛けソファテーブル、キッチン、トイレ、冷蔵庫、メインベッドの他に二段ベッド。テレビとエアコンを後付けした。しばらくたって、ソーラーパネルも取り付けた。もう、十分だ。あとは、運転技術で、トレーラーをボコボコにしないことだけである。
こんな感じで、トラベルトレーラーの生活が始まった。そうそう、「クルマ旅」というキャンピングカーの普及活動をしている会のメンバーとなった。登録のキャンピングカー宿泊施設に宿泊することができるクラブだ。ここを中心に旅をアレンジすることになる。
近場でいくらか経験を重ねから、次第に遠出することになった。これまでに行ったところを思い出混じりにあげておく。
1.秩父ーまずはトレーラーの取り回しの練習がてらにでかけた。これまで2度利用した。
2.茨城の海際1ー停めるのに苦労した。周辺観光に便利。本当の海際なので写真撮影によい。
3.伊香保ー酒屋さんの駐車場は、マジきつい。でも酒がある。温泉がある。
4.茨城の海際2ー神社・仏閣、海鮮市場などが楽しめた。ホテルの料理もよかった。
5.伊豆のワイナリーーワイン飲みたいだけ飲める。イタリアンもお勧め。リピートした。
6.能登ー半島一周は楽しい。砂浜走りたかった。牡蠣が美味。これは意外な発見。古墳もある。
7.青森ー十和田、三内丸山、亀ヶ岡、岩木山などなど、見所満載。
8.三重ー伊勢神宮はやはり一度は行くべき。神社巡りができる。津の鰻もgood。
9.猪苗代湖ーカヤックが十分楽しめる。リピートした。裏磐梯や五色沼はインスタ映え。
10.奈良ー明日香は日本の原風景が癒やし。三輪神社は最強パワースポット。
11.京丹後ー天橋立、伊根の舟屋。。。城崎温泉。。。古代の香りがする。神社巡りがいい。
12.富士山麓ーHobbyのオーナーズ大会。2年連続参加。
13.尾瀬岩鞍ーダム湖でのカヤックを体験。日光男体山方面にも足を伸ばす。
こうして揚げてみると、なんだかんだで結構行っているなぁという感想だ。この週末は、房総の養老の滝、そしてGWは四国、香川を目指す。夏は猪苗代再訪か。で、秋には東尋坊を計画する。あとは、四万湖か中禅寺湖で紅葉が見たい。
ところで、牽引で一番気を遣うのが、バックである。駐車するときには、ほとんど必ずと言っていいほどバックする。通常のハンドルとは反対に切る。更に難しいのが微調整。慣れだよとベテランさんは言うが、これが中々慣れない。おそらく、頻繁な微修正を加えながら、トレーラーの向き、取り回しをコントロールするのであろうが、これが中々感覚的になれそめない。今後の課題だ。
目的地を選ぶときに真っ先にチェックするのは、駐車する場所の周辺状況だ。楽に停められるか、おかしくなったときに修正は可能か、アプローチの道幅は十分か、等々。このへんは、今後も確認項目としてはとても重要だが、しっかり準備して、旅することで、トレーラーでした味わえない醍醐味を満喫することができる。