海外出張中にはあまり外へは出たがらないオレだが、日曜はすることもないので、観光タクシーを利用して、街中に出た。

 まずはナショナルミュージアムというところへ立寄った。入場料500ルピー。

 日本で言えば、国立博物館に相当するが、まぁそういうイメージとはほど遠いくたびれた感じの博物館ではあった。国民の自国文化に対する関心の低さを表わしている部分かも知れない。

 館内はそこそこ広い、気がする。が、展示物の殆どが、石から彫られた石像である。テクスタイルが少々。
 余り工芸品の類いがない。インドって、昔から遅れていたのか?と思わせる一面だ。

 紀元前から19世紀辺りまでのヒンドゥーと仏教の石像が見所として多数並んでいるのだが、どれもこれも、造作がまぁ、精巧・緻密というよりは、素朴なものである。

 インドに来ればインダス文明スゲーとなるところなのだが、案外日本の縄文とかもスゲーんじゃないかと感じた瞬間でもある。
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 一押しのイケメン。。。力もありそう。誰だったかは忘れた。
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 こっちも一押しの。。。勝ち誇ったお姉様。
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 ガンダーラのブッダさん。セイント兄さんに出てきそうな人間的な表情。何故かピントが顔に合わなかった。多分撮って欲しくないんだと思う。

 他にも写真を拒否する仏像サンがいた。何故か怒っている人もいた。とりあえず、ごめんなさい何度もしておいた。

 沢山の仏像サンにご挨拶できたからなのかはわからないが、その晩、大昔に家にいたエスという名前の犬(保健所の毒団子を食って死んだ)や、やはり随分前に亡くなっている親戚のオバサンがオレの夢に現れた。あれ、まだ生きていたんだ、世界線変わったぞと思った。
 今でもみんな一緒にいる。この見えている世界は全てが幻か。ならばその方がいい。

 ありがとう、ヒンドゥーの神様。おっと、ブッダもね。こういう摩訶不思議なところが、多くの人々をこの地に誘う魅力、いや神力なのかも知れない。